行田店のブログ
2021.06.08
エース笠原のN1レース奮闘記第一戦①
今年のAE86 N1レースは筑波が3戦、もてぎが1戦の合計4戦の予定であります。
開幕戦はお馴染み筑波サーキットであります
今シーズンも顔ぶれは変化なし・・・・・と思いきや56号車焼き鳥帝王 廣田選手が復活
「他にやる事ないから出てきたー」との事でカムバックであります
仕様変更は全くなしでもう戦う事が厳しい「フリーダムコンピューター」を使用。腕でなんとかしてください。
タイヤはMコンパウンド。
86号車 小さな巨人 下平選手は「リンクコンピューター」を使用。最近のフルコンや純正改のコンピューターを持ってるもの全て試した結果、リンクコンピューターを採用。
タイヤは悩んだ末、Mコンパウンドを使用。
6号車 レジェンド 荒木選手も長年熟成させた
「フリーダムコンピューター」を使用。最近、全く理由は分からないでありますが常に準優勝の安定感を見せます。
タイヤはGSコンパウンド。
76号車 優良運送屋さん 篠崎選手・26号車 減量成功後若干のリバウンド 新関選手も仕様変更なしの練習なしで参戦であります
(笑)
タイヤはGSコンパウンドを使用。
我らが78号車 エース笠原は「アダプトロニックコンピューター」を使用。リアのバネレート変更、前後ブレーキパッドを変更によるブレーキバランスの変更。
しかも珍しくテスト済み
(笑)タイヤはGSコンパウンドを使用。
朝に車検と装備品のチェックを行います。
ライト類・室内(シートベルト・シート・消火器・キルスイッチ)・下回り・エンジンルーム・重量測定(830キロまで)。
ちなみにオイル漏れはかなり厳しくチェックが入ります。
ドライバーはドラミ。沼尻はチームの3台分の最終チェックと路面状況の確認であります。
路面温度や直前走行のカテゴリー。オイル処理があったか、なかったのか。
毎回書いてますが沼尻はかなりシビアに管理します。逆にエース笠原は「走っちゃえば一緒」スタイルなのでタイヤエアはいつも沼尻が勝手に調整します。(笑)
今回はGSコンパウンドを使用、なおかつ路面温度が高いので2周アタックの予定であります。
そんなわけでP-FRとAE86合わせて9台での15分間の予選が開始。
ここで大事なのがほかのカテゴリーや車と絡まずにクリアを取る事。1周4~5キロあるもてぎや富士と違い1周2キロの筑波は意外とこれが難しい。
後ろが来てるからと譲ってばかりいるといつまでたっても自分のスペースが出来ない。後ろを引き離す自信があるなら「前の車と感覚を空けて後ろの車とビタビタでアタック開始」なんてスペースの取り方もあるであります。筑波の場合、最低でもバックストレートに到達した時には自分のスペースを確立していないとアタックは難しいであります。
ホームストレートのピットロードで待機していればアタック始めたか見送ったかは分かります。
全車1周目からアタック開始
ホームストレートに戻ってくる
・・・・・・あ
1台消えた
76号車篠崎選手がさっきいたポジションにいない
1ラップでピットに入ってきた篠崎選手。
「ブレーキ抜けた
どこか漏れてない
」・・・・確認するも漏れていない。
???????????
とりあえず1周したからあきらめてピットに戻ろう。
そんな事している間に我らがエース笠原が1′07″294でポールポジション獲得
(沼尻は全く見ておりませんでした
)
2番手は相変わらず好調、86号車 下平選手1′07″877
3番手は6号車 荒木選手 1′08″210
4番手56号車 廣田選手 1′08″215
5番手26号車 新関選手 1′10″969
6番手76号車 篠崎選手 1′51″056
決勝は午後の一番熱い時
タイヤのエアは調整が必要でしょう。
予選はガソリンも数リッターのギリギリで走ります。決勝の燃費も考えて補給します。
見ているだけだと分からないでありますがドライバーもメカニックもレースは考える事だらけ
ほとんど「賭け」に近い作戦をとる事もあります。
エース笠原の夢のポールトゥウィンなるか
その前に76号車篠崎選手のブレーキ抜けトラブルを決勝までに解決せねば
とりあえず喜んでるエース笠原は放置プレイで修理を急ぐであります
(笑)
続く
2021.06.06
86BRZレース 富士スピードウェイ④
決勝編であります
29台中26位の54号車トッチー号
29台中25位の53号車沼尻号
隣に立っているのは某大企業の代表取締役社長です。トッチーの顔の広さはハンパない。
相変わらず先頭が遠いでありますが頑張ろう
決勝レース日の解説であります
朝6時に前日の車両保管解除になりますのでまず車両を回収。
ブレーキのエア抜き。前日に拾って帰ってきた「タイヤカス」をタイヤから極力剥がします。
決勝の1ラップ目からMAXでグリップさせるためにこういった地道な努力が必要であります。
出走前点検をオフィシャルが行い、いざコースイン。
レースはインラップからやる事いっぱいであります。
まず、メカニックは自分のチームの車両のグリッドまで全力ダッシュ
(笑)ドライバーが迷子にならないようグリッドに待機であります。
ドライバーは路面状況の確認。
具体的になにやってるかというと、タイヤ・ブレーキの暖気。これはやり過ぎると逆効果なのでタイヤの選択次第でモーレツに暖気する人と少しでやめる人が分かれるであります。
路面状況はどうなのか。当日の路面温度でベストラインは喰うのか喰わないのか。ベストラインを外した場合はタイヤカスが残っていてヤバいのか問題ないのか。
ウェットだったらどのラインが雨量が少ないのか・・・・
計測機やオンボードカメラは動いているか・・・などなど。
セーフティカーの先導でようやくグリッドに到着。
ここでメカニックにグリッドに止めてもらうでありますが箱車だとドライバーからはグリッドの線は見えないであります。
でも1cmでも前からスタートしなくてはなりません。でもはみ出したらペナルティ
沼尻は師匠M氏から教わった裏技でグリッド位置を把握してるでありますが・・・基本はカンであります。
メカニックはインラップのフィーリングを確認して車が来る前に測定していた路面温度と過去のデータをすぐに比較してエア圧調整。
タイヤの締め付けトルクも再度確認してメカニックのお仕事終了。
ここからはドライバーの勝負
フォーメーションラップ開始。
ここで確認するのが・・・・止まれるのか。最初の1コーナーで場所取り合戦とブレーキング勝負は必ずおこるのでキチンと車が止まれてアンダー傾向かオーバー傾向かを確認します。でも把握しててもぶつかるのが避けられない場合ももちろんあります。
グリッドに戻ってブラックアウトスタート
スタート直後に沼尻が違和感を感じます。・・・・クラッチ滑ってる
沼尻のスタート方法はサイドブレーキかけて半クラ待ちを使っています。
5千回転からあからさまに滑ってる
N1からN0までのレース経験で初めての症状。アクセル戻すわけにもいかないので強制的に2速にシフトアップ。
回転は上がってたけど車が十分加速してないのでシフトアップしてから4千回転くらいまでドロップ
滑りは無くなったものの右に見覚えある黄色い車が・・・
しかもこっち見てる
(笑)
1コーナーまではなぜかYMS同士のバトル勃発
1コーナーでなぜかトッチーを抑えるライン取りになってしまいましたがひとまず前の集団に追いつく事に成功。
が・・・・・沼尻のペースが上がらない。過去を振り返ると決勝で必ず周りの車より1つくらいはアドバンテージがあって勝負をかけられたはずなのに今回は立ち上がりもブレーキも周りより劣っている。
必死で後ろを抑える走りにチェンジせざるをえないであります。
バトルすればペースは落ちるのでそのさらに後ろも意識してラインを考える必要があります。
我慢くらべのファイナルラップの最終コーナー
・・・・・・右側から「ぼっこん
」と嫌な音が
右前がゼブラに乗ってるのにその更に内側に特攻アタック仕掛けてきた車にプッシングされた
ターンインの真っ最中だったのでたまらずハーフスピン
ロスはあったものの順位変わらずフィニッシュしました。(プッシングしたドライバーはペナルティとなりました)
トッチーはどこにいった
あれ?沼尻より先に車両保管場所に帰ってる。
出ましたABSトラブルであります
アクセル全開状態でスライドしながらゼブラを飛ぶとABSが誤作動を起こしほぼリアブレーキのみのブレーキバランスに早変わりという現象があります。残念ながらトッチーはリタイアであります
53号車沼尻は22位フィニッシュとなりました。
やっぱりレースは難しい
今回も栃本社長を初めYMSレーシングチームの皆様、YMSスタッフの皆様、応援して頂いた全ての皆様に感謝致します。また振り出しといった結果になってしまいましたが次回、11月の最終戦の富士で86BRZレースは最後となってしまいます。悔いが残らないよう全力で参戦しますのでまた皆様の応援とご協力をよろしくお願いします。
YMS行田店 沼尻翼
次回のブログは「エース笠原のN1レース奮闘記2021」であります
お楽しみに
2021.05.31
86BRZレース 富士スピードウェイ③
続きまして予選編であります
エキスパートクラスはエントリー29台の戦いであります。
朝っぱらから寝起きで1発アタックであります
その前に本番用タイヤに刻印とゼッケンをオフィシャルに記録してもらう作業があるであります。
レギュレーションでは予選決勝通して4本の同一メーカーのタイヤを使用しなければなりません。
これは資金力の差を出来るだけなくす為の対策で以前は何本でも使用可能でしたが・・・・新品タイヤは安くはないであります
(笑)
以前は上位の方々は15分の予選の中で2アタックに対して2セットのタイヤを使用するチームが多かったです。
そうです。予選中にメカニックはタイヤ交換します
なので決勝のアベレージスピードを上げるには予選を1周で終わらせてタイヤを温存するのが基本。
2周すれば1周分不利になるので周回するのは少ないほうが理想的。
だがしかし
公式レースはレギュレーションがあります。ドライバーが一番怖がるのが「4輪脱輪」であります。
コースは白線から白線と明記されております。つまりゼブラはコース外。その白線から「4輪」とも逸脱した場合、ベストタイム抹消という措置がとられます。
つまり1周のアタックで終わらせてその周回で違反があった場合、ノータイム
無条件で予選落ちとなるであります
出来る事なら思いっきりショートカットしてタイムを稼ぎたいところですがキチンとルールが決まっています。
ちなみに4脱すると予選後にコントロールタワーからお呼び出しがかかり証拠画像を見せられ注意がされるであります。
予選後の場内アナウンスは恐怖であります
なのでセカンドタイムを出しておくという対策があります。しかし2アタックするため決勝では不利に・・・・そんな事を常に考えながらマージン0の全開アタックをドライバーはしなければなりません。
そんなわけで予選開始
53号車沼尻はブリヂストンのためコースオープンから1周目のアタックを狙ってコースイン。
54号車トッチー号はダンロップのためコースオープンと同時に3周目を狙ってアタック開始。
いつもとちがって皆さんコースオープン狙いらしく一斉にコースイン
沼尻の前に3台。後ろに3台。丁度よく団体の真ん中に配置されたであります。全車3台分ぐらい感覚を空けて同時に1周目でアタック開始。
ところが違和感を感じたであります。「制動距離が長くなってる」練習日に比べて新品タイヤも履いてるのに約1台分止まらない。
さらにオーバーステアも要所で出てくる。
前のマシンはたまたま上位入賞の常連様達・・・・ゲートを超える頃には3台分空けていた感覚が7台分に。
結果は2′07″913で25位。ポールポジションは2′05″406。
そうです。中古タイヤと新品タイヤの違いにハマりました。単純に新品タイヤにしたからバランスは変わらずに「グリップするだろう」と普通は考えるであります。
ですがバランスは変わります。中古タイヤで合わせたセッティングは新品タイヤに必ずしもマッチングするとは限りません。
なので「物量作戦」にでるチームが大半であります。
54号車トッチーは
2′08″088で26位
YMSは2人仲良く連番であります
(笑)
予選はケツのほうですがレースは最後まで何があるか分からない
切り替えて次回、決勝編であります









